仏教に「慈悲」という思想があります。他者に安らぎを与える(与楽とも言います)「慈」と、他者の悩みや苦しみに同情しこれを解決しようとする(抜苦とも言います)「悲」からなる言葉ですが、いつくしみと思いやりを表しています。仏教は古来より、この「慈悲」の実践を行ってきました。聖徳太子が建立した四天王寺にあった四箇院(敬田院、悲田院、療病院、施薬院)はその代表ですが、悩み苦しむ民衆の救済事業を行っていました。

 その背景には「縁起」という仏教の根本思想があります。「縁起」とは、すべてのものは互いに関係し合い、寄り添って存在しているという意味です。つまりそれぞれがつながっているので、苦しみを共感し分かち合うことができます。他人の痛みは自分の痛みになるのです。

 しかし近年では、社会とお寺の接点が希薄になってしまっています。特に若い世代はお寺に足を運んではくれません。お寺も“ひっそり”としているように思えます。 てらネットENは、慈悲の実践という仏教が元来行っていた活動の復活を目指し、不登校やひきこもりなどで苦悩する若者たちに対して支援をしていきたいと考えています。