【参加寺院・団体】
 【協力団体】
 【てらネットEN顧問】
大聖寺/伊藤(北海道)

[活動内容]
 北海道・旭川の自然に囲まれたフリースクール「空」は、真言宗豊山派大聖寺住職の伊藤晃全さんの熱意から生まれた。現在は休校しているものの、開校時には週3日、絵画や書道などの芸術系を中心に、スポーツや実習園での農作業など体験型の学習方法を取り入れ、子どもたちの自立を願う観点からカリキュラムを編成していた。

[活動のきっかけ]
 教育委員を務めた経験の中で、北海道内でも不登校の子どもたちが増えていることを実感した伊藤さん。「できることからはじめよう」と、フリースクールの設立を決意し、地域の学校の先生たちに構想を語っていた。平成6年には1500坪の土地と建物を入手し、準備が整った平成10年に、退職した教員や校長を中心とした指導者を揃えて開校した。 平成15年度でいったん休校しているものの、今後の新たなあり方を模索中だ。

金剛寺/志田(群馬県)

[活動内容]
 8年前に「金剛寺青少年相談所」を設置。今回のてらネット参加を機に、「青少年心の相談室」に改変し、相談を受け付けていくことになる。志田住職は県警の仕事(群馬県警青少年補導ケースワーカー)として18年、非行青年と接する活動に従事した経験を持っている。現在は保護司・行政相談委員としても活動をしており、ご両親の相談も多く受けている。状況に応じては自ら出向いての相談も行う。なお、HPではメール相談窓口を開設している。

[活動の歴史]
 相談活動の他にも、小学校2年から6年生までの子どもを、毎月2回から4回集めて24年間活動を行っている。

妙厳寺/野坂(千葉県)

【活動内容】
 千葉県大多喜町にある日蓮宗妙厳寺。その広大な敷地と、そこに生きる豊かな自然は、「大多喜南無道場」という名で知られる、誰にとっても開かれた道場として活用されている。
 この道場に来るのは、子どもでも大人でも、僧侶でも壇信徒でさえなくてもかまわない。ここに来ると、お風呂を沸かす、食事を食べる、掃除をするといった、「当たり前の日々」が決して「当たり前ではない」ことに気づかされる。
 そんな日々の暮らしを中心とした、子どもたちのための合宿が、春の「子ども道場」、夏の「山寺留学」と題して毎年開かれている。お寺の道場という言葉が想像させる規律だらけの合宿とは違った、子どもたちの自主性をも重視した内容となっている。

【活動の歴史】
 この道場の主、野坂法行さんは、子どもたちにいのちの不思議を感じ取ってほしいと、1983年夏に子ども道場を開設した。その後、対象年齢を広げた春の道場も始め、2004年で20周年を迎える。毎日のおつとめや坐禅・瞑想を通して、自分にはどうしようもできない何かの存在を感じながら、いのちが何によって支えられているのか、いのちのつながりや輝きを実感できる場となっている。

大明寺/楠山(神奈川県)

【活動内容】
 神奈川県横須賀市にある大明寺は、日によっては一日二桁の件数の法要を執り行う一方で、日蓮宗が支援する社会福祉法人の本部相談室「青少年こころの相談室」としての顔も併せ持つ。昭和59年に設立されて以来、相談を受けるだけでなく、月1回の研修会や事例研究・実践を通して相談員の育成も行っている。年間2000件を越える相談には、住職の楠山泰道さんが、3人の僧侶や大学院を卒業した青年、もと相談者の若者たち計10人とともに対応している。

【活動のきっかけと今後】
 楠山さんは当初、非行や暴走族の少年などの対応をしていたが、統一協会に入会してしまった家族の相談を受けたのをきっかけに、統一協会被害者の親の会から、「オウムについて相談を受けているが、仏教のことはよくわからないので……」と連絡を受け、オウム問題にかかわるようになった。
 それ以来、相談のほとんどがカルト問題だ。他に、不登校を含むひきこもりや、価値観の多様化の中で進路に関しての悩み、自殺したいという相談も年十数件あるという。
 今後は、カルトによる被害への予防・啓蒙活動や実際のカルトへの対策だけでなく、ノウハウを伝えていくことを行っていきたいという。

NPO法人くだかけ会(神奈川県)

【活動内容】
 NPO法人くだかけ会代表の和田重良さんは、神奈川県南足柄市にある事務所(川の家)を拠点として、全国各地で「教育」や「人生」をテーマに講演を行なっている。また、不登校・ひきこもりで悩む当事者・家族からの電話相談や居場所の開設、くだかけ生活舎(山の家)での自然体験・合宿など、その活動は多岐に渡る。至らない者同士補い合い、扶け合って生きることでの成長(同行教育)と、「自分とは何だろう」という自己探求を理念に、あたたかい社会創りを目指している。

【活動のきっかけ】
 和田さんの父、重正さんもまた、在野の教育者として知られ、生活道場「一心寮」を開設、1978年より「家庭教育を見直す会」の運動を全国展開した。これが前身となり、2005年にはNPO法人くだかけ会となる。大学在学中から一心寮で青少年活動にかかわっていた重良さんもまた、父の理念を受け継ぎながら、100年先の日本を見据えて、「よかったね」(全肯定)・「よくきたね」(全受容)を愛言葉に、子どもから大人まで広い世代に向けて教育活動に取り組んでいる。

宗徳寺/寺口(長野県)

【主な活動】
 長野県にある曹洞宗宗徳寺は、人の出入りが絶えない寺だ。門がなく垣根の低いこの寺には、子どもからお年寄りまでが自由に出入りしている。
 住職の寺口良英さんと夫人の芳子さんは、全国的なネットワークで不登校や非行に走る子どもたちの問題解決にあたる民間団体「意識教育研究所」や、財団法人育てる会の世話役(受入れ先)を1977年から引き受け、大勢の若者たちと長・短期で生活を共にしてきた。また「お寺は地域にどう活きるかが大事」と、定期的に子ども会を開催し、坐禅や写経を通じて青少年育成に力を注いでいる。

【活動のきっかけ】
 住職は、駒沢大学在学中に所属していた児童教育部の活動の中で、青少年教化の必要性を感じた。夫人の芳子さんも、実家が松本市内のお寺で、戦後、戦災孤児を何人も面倒をみた両親の下で育ってきた。また、夫妻には、小学校3年生の時に得た障害のため、学校でのいじめ、高校中退などつらい時期を過ごし、他界した三男がいる。そうした経緯から、自分と同じように子どもの養育に苦しむ親たちのことを知ったのが、現在の活動のきっかけになったという。

常泉寺/貫名(静岡県)

【活動内容】
 富士山を望む静岡県富士宮市に、日蓮宗常泉寺はある。不登校やひきこもり、家庭内暴力・カルトが絡んだトラブルなどで悩む家族や本人に対し、面接やカウンセリングなどを通して彼らの悩みと向き合っているのが、住職の貫名英舜さんだ。また、カウンセリングだけでなく、常時数人の若者が寺に出入りし、食事をともにしたり住職と話をしたりする中で、こころの落ち着きを取り戻している。

【活動のきっかけ】
 1992年ごろ、壇信徒から不登校と家庭内暴力の相談を受けたことをきっかけに、同様の相談を受けるようになった。また、1995年のオウム事件を契機に、オウムに入信している子どもの親からの相談を受け、カルト問題にも深くかかわるようになる。横須賀の大明寺にある「青少年こころの相談室」とも連携を取りながら、社会から信頼され、必要とされる寺院となるべく、相談活動を展開している。「不登校やひきこもりとカルト問題は、異なって見えますが、その本質においては、親子関係の齟齬が原因の核となっているように思います」と貫名さんは語っている。

高野山高等学校/添田(和歌山県)

【活動内容】
 昨今の学力偏差値によって、学校が輪切りされ、学校の評価が決まってしまう。しかし、多種多様な能力を持つ生徒たちを受け入れている高野山高等学校は、より高次の基準として「心の偏差値」を掲げ、その偏差値のアップに力を入れている。つまり、「美しい身のこなし」「あいさつ」「他人を思いやる優しさ」を学び、向上心・協調性を育むことを目標としている。

【活動のきっかけ】
 明治19年に古義真言宗尋常中学校として創立。以来、宗祖弘法大師の教えを現代社会に具現することを趣旨として現在に至る。昭和23年に現在の校名に改称、平成13年からは全国の不登校生徒の受け入れを行い、新しい自分発見を行ないたいと願う若者たちの自立支援に真正面から取り組んでいる。世界遺産に登録された高野山という新しい環境のなかで、生まれ変わる生徒は70%に達し、全国から集まる生徒たちは、寄宿舎や山内寺院からの通学を行っている。

るんびに苑/藤(京都府)

【活動内容】
 京都府綾部市にある社会福祉法人るんびに苑が運営する施設「るんびに学園 綾部こどもの里」は、家庭や学校でのストレスなどから心が不安定になった子どもたちが、短期間ともに生活をする中で、心の落ち着きを取り戻せるようにするための施設だ。正式には「情緒障害児短期治療施設(情短施設)」と言う。

【活動のきっかけと今後】
 理事長の藤大慶さんは、大阪府茨木市にある浄土真宗本願寺派・西福寺の僧侶だ。その寺で「悩み事相談」を始めたのをきっかけに、子どもと接するようになった。子ども会「るんびに日曜学校」をお寺で始め、さらにお寺で和太鼓を習う「るんびに太鼓」も開設する。
 和太鼓を通して出会う子どものために粉骨砕身する中で、「今の環境から一時的にでも子どもを引き離さなければ……」という思いから、子どもたちと合宿生活を送る「短期るんびに苑」を開設。その場所探しに奔走する中で、情短施設の存在を知り、大勢の支援者に助けられながら平成15年の開園にこぎつけた。
 今後、ひきこもりの青年たちが社会に出るための中間施設をつくることで、青年たちと学園の子どもたちが「家族」を体験する機会と場をつくりたいと考えている。

清水寺/清水谷(兵庫県)

【活動内容】
 兵庫県にある天台宗清水寺は、西国三十三観音霊場のひとつともなっている名刹だ。その中に、学校に行けない子どもとともに歩む父母の会「愛和会」がある。毎月1回の定例会を行い、不登校の子を持つ親を中心とした集団カウンセリングを行っている。また、親の会だけでなく、定例会当日に親についてきた子どもたちのために、不登校だったOB・OGが世話役になり、たこやき作りなどをして楽しむ「子どもの会」も行っている。

【活動のきっかけ】
 住職の清水谷善英さんも、長男が不登校を経験しており、ひとりの親として悩み苦しんだ時期があった。その頃に佐藤修策先生の発案で、ちょっと変わった場所で(当時は兵庫教育大学教授・現湊川短期大学長)と出会い、「親が変わり、周囲が変わらなければ、子どもは変われない」と実感したことが、愛和会発足のきっかけとなった。平成元年に設立後、本坊広間のご本尊の前で親たちが互いの悩みを打ち明け、話し合うことで、「不安やあせり、孤独感が解消された」「問題を客観視できた」「子どもを理解し、信じて待つ態度を培うことができた」などの声が聞かれている。

高信寺/佐藤(広島県)

【活動内容】
 広島と言えば、日本で唯二の被爆地。その傷跡を後世に伝える平和公園の隣にあるのが、高野山真言宗の高信寺だ。不登校やひきこもり・元暴走族の少年などの親などからの相談に、カウンセリングや坐禅、行体験や遍路などを通して、「祈る気持ち・こだわりを捨てる」ことを目指して対応しているのが、副住職の佐藤丈倫さんだ。佐藤さんはまた、広島市郊外にある妙流院でも住職として務める。平和公園を望み、市街地の只中にある高信寺と、団地と田畑や山が混在する郊外地の妙流院。異なった環境の両寺を活用しながら、親と子双方の「こころの育成」をめざして活動を続けている。

【活動のきっかけ】
 佐藤さん自身も、かつて不良として鳴らした時期もあれば、不登校も経験し、ノイローゼの中から自殺未遂を図ったこともあった。やがて僧侶として実家の寺を手伝うようになった頃、信者さんの孫が精神的ショックから緘黙になったという相談を受けたことから、青少年とかかわるようになった。自身の経験を糧にしながら、「駆け込み寺」としての役割を果たしている。

報四恩精舎/野田(香川県)

【活動内容】
 在家出身で、現在は曹洞宗大本山総持寺で要職に就く野田大燈さん。香川県高松市に構える自坊「報四恩精舎」では、「財団法人喝破道場」と「社会福祉法人四恩の里」を開設し、不登校や虐待・ひきこもりなどの苦しみを抱える若者たちの成長の場を提供している。

【活動のきっかけ】
 人の心や、心を見つめる禅に関心を持った野田さんは、29歳の時出家し、道場での修行の中で、人がさまざまな恩に生かされていることを自覚する。その恩返しのためにと建立を発意したのが「報四恩精舎」である。
 そんな中で預かった不登校の子が、修行道場と同様の生活を共にする中で元気を取り戻した。その経験をきっかけに、昭和59年「財団法人喝破道場」を設立。しかし次第に専門的なケアの必要性を感じるようになる。情緒障害児短期治療施設(情短施設)の存在を知ったことから、平成5年に社会福祉法人「四恩の里」を設立し、「若竹学園」が誕生した。
 また、ハーブ園をつくり、ハーブを活用した喫茶店をオープンさせた。さらに、夫婦などペアで入れる高齢者の施設を計画しており、高齢者のペアにひきこもりの若者をつけ、互いの交流を図ることも構想中だ。

常実坊/木村(神奈川)

【活動内容】
神奈川県の山奥にある常実坊の副住職・木村眞良さんは、不登校の子どもやひきこもりの若者の癒しの場として、駆け込み寺的な「湯〜っ空裏」を開設し活動を展開している。農作業、山仕事、ハイキング、寺での勤行や滝行、炊事などを通じて、昼夜逆転の生活を改善して、健全な生活パターンを取り戻す「生活道場」として機能している。理念は、急がない、頑張らない、なまけない。とにかく普通に生活することを念頭に、身のまわりのことは自分でできるようにしている。仕事につくことや社会復帰については強制をしない。通所と短期滞在が可能で、不登校の子どもやひきこもりの若者を中心に受け入れを行なう。

【活動のきっかけ】
木村さんが携わっていた藤沢の障害者地域作業所「カフェ・ドゥ・そーじゃん」のメンバーと、そのOB、OG、職員から「癒しの場がほしい」との要望を受けて古民家を借り「湯〜っ空裏」をスタートさせた。日常の喧噪を離れて、ゆっくりとした時間が流れるスローライフな世界を実現するために、畑で農作物をつくり、椎茸を栽培し、炭を焼き、里山を守る運動を行なっている。足柄の豊かな自然を満喫しながら、メンバーと一緒に「人間に生まれてよかった」と感じられる生活を送る。

乗禅寺/越智(愛媛)

【活動内容】
乗禅寺の副住職・越智瑞啓さんは、愛媛県今治市で不登校の子どもたちと農作業を通じていのちの大切さや、生きる力の活力を取り戻す活動を行なっている。不登校により学校に行けなくなってしまった子どもを預かり、子どもには本来の生活リズムを取り戻して日常生活でストレスをためないようにしている。また、まじめにいのちの大切さを感じ、楽しく生きる力を育んでもらい、今後の人生を歩む基礎として欲しいとの願いをもって、日々現場での取り組みに励む。

【活動のきっかけ】
教育の現場に携わってきたなかで、不登校・いじめ・学級崩壊等の問題を目の当たりにしてきた。そのようななか、越智さんが大好きな畑仕事に子どもたちを参加させて自然教育を実践していくと、子どもたちが生き生きしてくることに気がつく。以来「土づくりの教育」と題して、子どもたちと共に畑と田んぼ二町の広さで、大根・じゃがいも・人参・ひまわりなどを栽培してきた。畑のなかに教育の可能性を発見し、現在の活動にも活かす毎日だ。

円成寺/堀・小林(岐阜)

【活動内容】
岐阜市の円成寺にある自然学舎「真塾(しんじゅく)」では、生きづらさを感じている人や行き場がなく人生に苦悩する人を対象に、新しく輝いた人生を切り開くための集いを開いている。通塾、滞在があり、真実(自然)にもとづく主体的、自律的な簡素共存の生活を行なっている。不安やこだわりからの解放を目標にし、大自然に囲まれるなかで農業体験を通じ、仕事への助言と生活力・学力への援助を無理なく取り組む。自炊が原則で、保護者や協力者の援助もあり、低費用で入塾できる。

【活動のきっかけ】
堀さんは今から約20年ほど前に、2人の高校中退者と円成寺で共同生活を始めた。以来今までに500名の人たちと1人1人が自信をもって歩める生活を求めて活動を展開している。私たちに苦悩をもたらす「こだわり」「不安」の原因は、自らが人間社会の上下・優劣に基準を置いているからとして、永遠の星のもと、大自然の中の自分に気付き「違ったままで、皆同じ」の世界に目覚めることを大切にしている。

全国引きこもりKHJ親の会

【主な活動】
 親の会は1999年12月に発足し、以来全国で43支部を立ち上げ、約40都道府県をカバーするまでになった。月例会等で親のメンタルヘルスケアをはかり、家族融和への意識改革を目指す一方、ひきこもりに対して社会的理解と共感、支援を得るべく、社会や学校、厚生労働省、各地方自治体などに陳情を繰り返すなど、精力的な活動を続けている。2002年11月には「国会引きこもり対策議員連盟」が発足、2003年7月には厚労省より「ひきこもり対応ガイドライン」が通知されるに至った。事務局はさいたま市の岩槻区にある。

【活動のきっかけ】
 KHJ代表の奥山雅久さんは、自身もひきこもりの子を持つ父親である。家庭内だけでの対応に限界を感じた五家族が集まり、会合を重ねたところから出発した。社会へひきこもり問題への対応と支援を訴えたが、その鈍い反応に親たちは憤り、この会の全国組織化を図っていこうと決意を誓ったという。第三者がかかわることの重要性を設立初期から唱えており、2003年2月には「引きこもり訪問サポート士養成教本」を作成し、ひきこもりに対するサポート態勢を整えている。

東京シューレ

【活動内容】
 東京都内に、王子・新宿・大田と3カ所の拠点を持つ東京シューレ。ここに子どもが入るための条件は、「人に行かされて」ではなく自分が「行きたい」と思うことだけだ。それは、シューレが基本理念とする「自由・自治・個の尊重」をよく表している。
 シューレでは、このような理念に基づき、子どもたち自身が活動内容や運営方針を決定している。「フリースクール世界大会」の日本開催、ログハウス建設、ユーラシア大陸横断、ソーラーカー制作……。子どもたちの思いを大切にすることで、大人が想像もしないようなさまざまな企画が実行されてきた。スタッフや親たちはそれを邪魔せず、ともに考え実現する協働者として子どもたちを支えている。

【活動のきっかけ】
 理事長の奥地圭子さんは、自身の子どもの不登校を機に、1984年に親の会「登校拒否を考える会」を設立した。子どもの側、当事者の立場で、「学校に行かないのもひとつの生き方」と肯定的に捉える視点を提示する活動を通して、「子どもが望む場がなければ作ろう」という思いから、翌1985年フリースクール東京シューレは生まれた。日本のフリースクールの草分け的存在として名高い。

虹の村診療所・有明の家

【活動内容】
有明の家は、ひきこもりの若者たちを受け入れているケアハウスである。また「虹の村構想」のもと、この地域にある各居場所が有機的につながっており、一つの共同体を成している。そこでは擬似家族経験を重要視しており、さまざまな悩みを持つ若者たちを中長期で受け入れ、自立のサポートを行っている。虹の村診療所では、意識教育(「人生は心の学校である」という理念に基づいて、全ての病気や困難をその人にとっては心の学習をするためのものだと考える教育。自分の意識というものを通して自分を振り返る『内省』を行う)の考え方をベースに問診やデイケアなどをおこなっている。

【活動のきっかけ】
有明の家代表の波場武嗣氏は、1978年、東京小金井市において意識教育研究所を開設し、心の再生のための内省を提唱する一方、既成の宗教、思想の枠を超えて共に手を携えるための教育運動を展開している。1994年、安曇野に移住し、虹の村診療所を開設した精神科医の小林正信氏とともに、地域とも連携を取りながら若者らのケアにあたる。

NPO法人以和貴

【活動内容】
大阪府吹田市と茨木市に活動拠点を置く特定非営利活動法人。基本姿勢は、常に利用者の立場で問題の解決方法を模索することで、主に小規模授産施設(6ヵ所)、グループホーム(6ヵ所)、地域支援センターを運営する。活動理念は「治療から治癒へ」「力学スタイルから合気道へ」「機械的組織論から自然発酵へ」。ひきこもりの若者をはじめ、精神障害・知的障害・身体障害をもつ人たちも受け入れている。障害をもっていてもイキイキと生きていける社会づくりを目指している。

【活動のきっかけ】
1993年、福祉に関心のある市民を中心とした勉強会「ふれあいゼミナール」が発足。以後理念だけではなく、実際の活動を通して障害者当事者の世界を広げるべく知的障害者小規模通所授産施設を開所する。2000年にはNPO法人として認証され、「すべての人がイキイキと暮らせる社会を」目指し、「どんな人でも断らない」をモットーにひきこもりや障害をもつ若者の日常生活を支援している。

・中垣内正和/精神科医(新潟県 佐潟荘病院副院長)
・小林 正信/精神科医(長野県 虹の村診療所院長)
・青木  勝/精神科医(名古屋市 青木クリニック院長)
・後藤 直樹/弁護士(水戸市 みとみらい法律事務所)
・大住  誠/臨床心理士(神奈川県 大住心理相談室長)
・大塚 秀高/臨床心理士(東京都 本智院住職)