昨今日本の社会情勢を見渡しますと、長引く不況、増加する自殺者、児童虐待、モラルの欠如等々、あまりにも将来に不安を抱く現象が目立ちます。一方、子どもたちに目を向けますと「キレる若者」、未成年者による相次ぐ凶悪犯罪、ひきこもり、不登校等々、閉塞状況にある世の中にあって、若者が見せる様相は複雑で、かつ深刻です。そして「心の時代」と声高に叫ばれて久しいものの未だ効果的な処方箋は見えてきません。

 子ども支援ネットワーク・公益財団法人 全国青少年教化協議会(全青協)はこうした問題の本質に目を向け、青少年が直面している多様な問題に対処するために、仏教や寺院がどの様な役割を果たせるかを考え、寺院における新たな人間教育の場を創造していきたいと諸事業を推進しています。

 特にここ2年間は、ひきこもりをテーマとした教育セミナーの開催、不登校・ひきこもりの若者たちを長短期で受け入れ、社会復帰の支援を行っている寺院・民間施設などでの現場研修などを実施してまいりました。私たちが彼らの問題に取り組む背景としては、人や自然との触れあいなど、社会との接点が希薄になってしまう彼らにとって、寺院の持つ有形無形の豊かな資源が、彼らの自立へ向けての一助となるのではという考えがあったからです。

 そこで全青協では、全国で不登校・ひきこもりに対応している寺院のネットワークを構築し、寺院間の連携を図っていきたいと思います。そして、ネットワークとしての相談窓口の設置、カウンセリングルームの開設、不登校・ひきこもりに悩む若者たちへの一時的な居場所の提供を促進し、心のケアを進めてまいりたいと考えております。

 さらにこの企画を通じて、今後仏教者が一般社会のニーズに対し、どの様に応えていけるのか、その新たな形の一つを提言できればと考えています。

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